山形県長井市│マンション外壁改修│断熱工法

こちらの建物は築14年の共同住宅です。
14年には見えないくらい劣化しておりました。既存の外壁はAAB工法といい
(アドバンスト オルタナティブ ベター工法)断熱材を型枠代わりにしてコンクリートを打ち込み
建てていきます。この工法は北海道から流れてきた工法で雪国には最適で暖かいを謳い文句で
売り出していたようですが、いろいろな不具合が発生し、この度改修することになりました。
改修で提案した工法はフライアッシュGPパネル工法といい、既存のタイルと断熱材をすべて撤去し
新しく50mmの断熱材と外壁ボードが一体化したものを張り付け塗装するという工法で施工いたします。
まずはタイルと断熱材を撤去していきます。白い発泡スチロールが断熱材です。
タイルは簡単に剥がれますが、断熱材が50mm厚ですので相当困難です。
断熱材を撤去していくとコンクリート肌が現れてきます。
上の写真を見るとわかりますが、大小たくさんのジャンカと呼ばれる穴が空いておりました。
通常、型枠を組んだ後にコンクリートを打ち込み、固まった後に型枠を解体し、仕上げに適した下地を
作っていくのですが、この建物は型枠代わりに断熱材を使うので型枠解体の工程がありません。
型枠解体が無いということはコンクリートが隅々まで密に打ち込まれているか確認するすべがありません。
コンクリートを打ち込む際にバイブレーターと呼ばれる棒型振動機をコンクリートに当て、コンクリートを
沈ませ、コンクリート中の空隙を抜き、密にするのですが、断熱材を型枠代わりにしてしまうので
コンクリート肌が工事中は見えてきません。ですので新築時の職人さんのバイブが甘かったのだと思います。
このようなことから、コンクリートの表面下地を補修する必要がありました。
このように、コンクリート肌にモルタルを全面に塗り下地処理していきます。
それが終わったらフライアッシュGPパネルを張る工程に進めます。
パネルで隠れるのになんでモルタル塗らないといけないの??と思った方いますか?
それは、もし仮に年数がたつことにより劣化して写真のパネルを張った中に水が回ってしまったら
漏水の原因になってしまいますよね?
パネル内に水が回っても漏水しないように二重三重に防水する造りにしています。
因みに、このフライアッシュGPパネルの工法は認定施工店じゃないと施工できない工法です。
誰でもできる工法じゃないんですね。もちろん当店は認定施工店ですよ。
パネルが張り終わったらようやく塗装工程です。
吹き付けにより外壁に模様を付け塗装します。
色はカラーシミュレーションで施主様と何度も打合せして決めた
ベージュとブルーのツートンカラーです。
外壁塗装が終わるとバルコニーの防水です。
屋上防水は塩ビシート防水で綺麗に完了しております。
寒気ガラリも新しいピカピカの物に交換です。
綺麗ですね。
どうでしょうか?カラーシミュレーションと同じようになりました。
施工前と施工後の写真です。
美しくなりましたねー!!!!
完全に蘇りました。
最後は入口のドアを引き違い戸から開き戸に交換し、タイルも張替えしました。

この度の改修では、外装にかかる全ての工事をさせていただきました。
色々な不具合で毎年剥落していたタイルからの悩みも解決でき
漏水も解消でき、配色も美しく仕上がりました。
3か月の長い期間の工事でしたが、入居者様とのトラブルも特になく無事故で終わることができました。
10年保証で今後も長い付き合いで建物を見守らせてください。