軒天・破風の塗装
軒天や破風の塗装もケレン、目粗しは必須工程です。蜘蛛の巣や埃も除去しきれいにしてからの塗装となります。 この部分はアクセントになり美観にも関わりますので外壁との相性も考え色の選択をしていきます。
破風塗装
破風とはこの部分になります。
破風板とは、屋根の内部に雨風が入ることを防止するために取り付けられているものです。
破風板も雨風、紫外線などの影響を受けている部分ですので屋根・外壁同様に劣化していきます。
そもそも破風の塗装は必要なの?と塗装しない、塗料のランクを下げるなどは決してお勧めできません。
外壁・屋根は業者に頼むけど、破風くらいならDIYでとお考えの方もいるかもしれません。しかし、専門的な知識や技術がなくては塗料との密着が悪くすぐ剥がれてしまうことも起こりえます。
また、高所になりますので危険も伴います。外壁との美観も考えたら業者に一貫して頼むのがよいでしょう。
作業工程は
まず、高圧洗浄できれいにした後にけれん作業で旧塗膜を削り取り除きます。
塗膜の密着度に関わるので重要な工程といえます。
目粗しです。塗料との密着力を高めるための工程です。
錆止めを塗ります。外壁や屋根の工程と同じように施工していきます。
上塗りを塗装し完了となります。
破風の色は基本的には屋根や外壁の色に合わせると全体的に統一感が生まれまとまった印象となります。
同系の色やあまり主張しない色を選択することをお勧めしています。
軒天塗装
軒とは外壁より屋根が前に出ている庇部分をいい、その裏側にある天井を軒天と言います。
屋根や垂木の野地板を隠す役割や有孔板から空気をとり入れ結露やカビを防止する役割も果たしています。
山形では『すが漏れ』などの影響で劣化しやすい部分にもなります。
すが漏れとは雪の多い地方に起こる現象です。屋根に積もった雪が屋内からの暖気で雪が解け、水となって屋根の上をつたい軒から落ちます。その一部がつららになりますのでその氷により軒付近の水の通り道がふさがれます。この結果軒先の傷みや軒天の剥がれ、の原因になります。
あまり見えない部分だからと言ってもメンテナンスの必要は十分にあります。
軒天の塗装も同様、目粗し清掃を念入りにします。
軒天の種類もベニヤ・ケイカル板・トタンとあります。ベニヤの場合は他の素材に比べ吸い込みが激しいので均等に吸い込むよう塗布量には十分注意してきます。
こちらの写真はケイカル版の塗装です。
下塗りをし上塗りとの密着力を高めます。
ケイカル版の特徴は通気口がある有孔ボードです。業者によりますが水性塗料を使用したり、非水と呼ばれる防カビ塗料を使用します。新築時にリシンを吹き付ける場合もあります。
軒天塗装は外壁塗装と同時進行で必ず施工しない場合もあります。基本的には外壁塗装の時に破風、軒天の塗装は同時進行でお勧めしています。軒天のみ劣化が著しい場合などは先行するケースもあります。その時は外壁や床に塗料がこぼれないように養生をし細部まで気を配ります。
また、外壁との取り合いラインをきれいに保たなくてはならないので職人技が必要です。
剥がれやすが漏れによる腐食で軒天自体が落ちてきてしまっている場合もあります。
その場合は張替えをお勧めします。
屋根・外壁塗装というとピンとくるかもしれませんが、付随している破風や軒天となるとなかなか劣化状況に気付くのも困難です。
建物にとっても大事な役割を果たしている部分です。そろそろ塗替え工事をとお考えの方。業者によっても様々です。お見積り請求の際は必ずこの項目はどうなっているのかを確認してみてください。