凍害とは
住宅の外壁塗装が剥がれてしまう、サイディングの割れの原因の一つに凍害があります。
その凍害とはなんなのでしょうか。
凍害とは
凍害とは寒冷地でよく発生する現象で、温度差により外壁材が収縮し、内部の水分が凍結融解を繰り返し塗膜がボロボロになる症状です。
内部での外壁材の膨張が逃げ場を失い外に押し出され塗膜が剥がれてしまいます。
こうなってしまっては構造の問題になりますので、いくら最良の塗料で塗装をしたところで同じことの繰り返しが起こります。
凍害の症状
凍害の症状には塗膜が剥がれたり、外壁がボロボロになったりすることが多いです。
しかし住宅の内部と外部の温度差による凍害の場合には見てわからないものもあります。
壁内部で結露がおこり凍結によって壁の中にカビがはえたりする症状です。
壁の内部で発生してしまえば外部から確認することは困難で気が付いた時には壁の中がボロボロになっているということもあり得ます。
サイディングの通気
サイディングには「直貼工法」と「通気工法」があります。
直貼工法
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直貼工法は防水シートの上にサイディングボードを直接貼り付ける工法です。
工数が少なくて済む為工期の短縮にはなります。
直貼工法は室内外からの湿気流出や断熱材欠損等により室内結露を起こす可能性があります。
そのため現在では採用されることはほとんどありません。
この湿気の逃げ道がなくなるのが凍害の原因になります。
通気工法
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通気工法は防水シートとサイディングの間に通気胴縁という材木を入れ換気口を作ります。
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空気が通る隙間があることで湿気の滞留を防ぐことができます。
湿気が抜けやすいため家の構造が劣化しにくいことから2000年ころから標準的に施工される工法となりました。
直貼工法のサイディング外壁により凍害がおきてしまえば外壁の張替をするしか根本的な解決策はありません。
しかしながら、塗装業者さんによっては建物の構造がわからず、最良の塗料で塗ればおさまります!という業者さんもいます。
2年前に塗ったばかりなのですが。。。というお客様からのお困りの声も多くあります。
建物の構造を熟知し、適切な工法で処置していく必要がありますので、業者選びも慎重でなくてはなりません。