塗装の価格・見積りについて
塗装工事の金額は?
塗装工事の相場(外壁屋根含めた金額)は80万~150万円くらいになります。
家の形状や状態によって変わるので一概にはいえませんがこのくらい価格幅があります。
これは山形での相場であって、関東の方になりますと住宅の坪数が小さくなりますので価格も変わってきます。
よくネットなどで見かける「30坪580,000円!」という表記には要注意です。小さく「※外壁のみの価格です」などという注意書きがある場合もあります。
山形の平均坪数は関東地区に比べて大きいので全塗装でこの金額は安すぎで工事では皆無といえます。
ここでポイントになるのが
・建物の大きさ(面積、坪数、形状)
・使用する塗料(耐久性に応じた塗料)
・下地の状況(塗装する前の下地処理)
この3つになります。
面積はご自分でも測ることは可能で、屋根や外壁は縦×横で計算できます。
破風板や雨樋は長さのみの計算方法が一般的になり、「屋根下地塗り、平米数。いくら」という表記になります。
この項目分けされているものが標準です。
「塗装工事一式〇円」と記載されているものは要注意で、これではどの箇所をどのような方法で工事するのか全く分からない状態です。また、この平米計算には人件費、材料代が含まれていますので明白ではありません。
1人あたり1日の人件費は会社によって変動があるため一概にはいえませんが、例をあげるとすれば1人あたり18,000円と設定している会社であれば10日かかれば18,000円×10日×2人=36万円の人件費と計算できます。
大きな工事になればなるほど人件費はかかりますので工事金額も大きくなります。
材料費は
・何を使用するのか
・何回塗なのか
・面積はどのくらいなのか
この違いで大きく変わってきます。
例えば1缶2万円の塗料を5缶使用すれば10万円となりますが、この他に養生費(ビニール養生、副資材、塗装するのに必ずかかるもの)があります。
ここでポイントになるのが、例えば犬小屋を塗ってほしいと要望があった場合、在庫がある塗装屋さんであればある程度安く塗装してくれると思います。しかし在庫がない、や色が特別なもので塗ってほしいとの要望であれば、その分仕入れをしなくてはいけません。
基本的に塗料は一斗缶(18㎏)でしか仕入れられません。中には4㎏で出してくれるものもありますが、間違いなく余ると予想されます。そのペンキをワンセットでそろえなければならないので人件費よりも高くなる可能性もあります。
また、必要経費についてですが、交通費や事務費など運営の上で必要な経費もあります。これは当然ながら工事に関わるものになるので工事代金に含まれてきます。例の犬小屋の塗装で考えると、犬小屋単体で塗装する経費と外壁塗装ついでに犬小屋もという経費はだいぶ違いが出てきます。
外壁塗装ついでに犬小屋となると交通費はなくついでに余った塗料で塗れるかもしれません。サービスで塗ってくれるなんてことも考えられます。
そして下地処理です。
サイディング外壁を塗装する際、目地のシーリングの打ち替えは必須条件となってきます。シーリングからの劣化の方がはやく、雨漏りの原因にも直結しかねない部分なので、シーリングの打ち替えをしなければ外壁をきれいにしたとしても意味がありません。
モルタル外壁に関してもひび割れ処理をしないで塗装はできないでしょう。
このように下地処理は重要項目となります。標準工事に含まれていないことが多いので別途工事となります。
事前に内容をきちんと説明してくれる塗装屋さんに診断や打ち合わせをしてもらうのがよいと思います。
塗装工事の見積もり
塗装工事だけではなくどのようなものでも見積もりの内容は大事です。
塗装工事であれば、どのような部分にどのような工事で、どのような材料をどのくらい使用するのが。
この内容がわからないまま工事を進めるのは非常に怖いことです。決して安いものではないので事前の打ち合わせ、内容把握は重要になってきます。
下記は当店でお客様へ提出している実際の見積もり内容になります。
工事内容、工事の使用、平米数を細かくどこの部分にどのくらいかかるのかがわかるように記載いたします。
更に、見積書と一緒に提出しているものが診断書です。
専門用語も多いため、どこの部分を指しているのかが文字だけではなかなかわからない場合もあります。
当店では工事をお勧めする部分の写真を説明文で診断書を作成します。
病院でいうカルテのようなものになりますでしょうか。病院でも診察をし、どのような状況かを説明すると思います。
大切な家も同じで家を守るための事前の診断と診断書による提案があると安心かと思います。
逆に一番怖いのは「塗装工事一式 〇円(キャンペーン価格により本日ご契約に限ります)」などの記載です。
内容もまったくわからず高額なお金を支払うことになります。
ここも含まれていると思ったのに…などと後で話しても、見積りに含まれていませんと言われかねません。
どのような工事でもきちんと確認をし詳しく工事や金額の打ち合わせをしていく必要があります。