外壁・屋根塗装の事前調査・現地調査
外壁・屋根塗装を行う際「事前調査・現地調査」を行う必要があります。
調査をおろそかにすると工事の仕上がりにも影響があります。
事前調査・現地調査
調査は実際に建物を見て、大きさや劣化状況など工事に必要な内容を確認します。見積書を作成する前には必ず行う工程です。
業者にもよりますが30分~1時間程で費用も無料というのがほとんどです。
お客様にとっても調査の時に、気になる個所や予算などの相談をすることができます。また、工事内容や見積内容だけでなく業者の対応も見えますので、何社かの見積もりで検討する場合は安心できる業者にお願いすることができます。
調査の内容
1. 現状の確認
外壁であれば塗膜のチョーキングやクラックの確認を行います。屋根であれば錆や劣化状況を確認し破損や不具合がないかを見ていきます。
その際屋根に上がることもあれば高所カメラでの撮影、近年はドローンを飛ばして屋根を撮影する方法もあります。
サイディング面のチョーキング
モルタル外壁のクラック
2. 数量確認
図面で積算するときもありますが、調査の際に現状の実寸法を測ります。屋根や外壁、軒天や破風板などお客様の要望の個所を測ります。
3. 写真撮影
破損個所や劣化状況を写真に収めます。現状がどのような状態なのかを、写真付きでお客様にわかりやすく説明するための報告書に使用します。
4. 足場の必要性
足場の設置が可能であるかの確認と、使用数量を計測します。
外壁劣化状況の確認
1. 塗装面の種類や以前に行った工事内容などをヒヤリングします。特に既存の塗膜によっては下塗り材を変えなければならないケースや塗装できないということもありますのでお客様からのお話はとても重要になります。
2. モルタル外壁はクラックの状況により補修方法が変わるので、クラック全数の調査をします。
3. モルタルやRCの外壁の場合は浮きや欠損がある場合があります。その場合、下地処理を要するので塗装とは別途で下地処理費用がかかります。
4. 塗装工事は基本的に平米計算で算出されます。塗装する面積をすべて測る必要があり、その面積によって使用する塗料の量も変わってきます。
5. サイディング外壁のシーリングの破断や劣化したシーリングは防水性がない状態なので打ち替え、打ち増しを行います。破断していたらシーリングの打ち替えの必要があります。
6. サイディング外壁が内部からの水分膨張により凍害を起こしていた場合は、雨水が浸入していないか結露などを調べます。凍害は補修で直らないことが多いので部分張替えとなり高額な工事になる可能性もあります。瑕疵保証で直せるケースもありますのでご確認してみてください。
屋根劣化状況の確認
1. 屋根の錆びや破損、曲がりや雨漏りなどの確認をします。雨漏りがあった場合、塗装することで水捌けがよくなり雨漏りを余計に悪化させることがあります。しっかり雨漏りを止めてから塗装する必要があります。基本的には塗装によって雨漏りがしてきた、ということはありません。
2. 屋根の素材によっては塗装出来ない場合もありますので、屋根の素材を確認します。ステンレスは塗装する必要はありません。
3. チョーキング現象の確認をし、既存塗膜が活膜かを判断します。
面積の算出
図面があれば図面で数量を拾うこともありますが、把握できない個所や実寸法との違いがないかの確認をします。
立地の確認
1. 材料や工具など搬入搬出ができるか、車の進入経路を確認します。
2. 塗料の飛散の心配がないか、近隣にご迷惑がかからないかの確認をします。
3. 足場設置が必要か、可能かを確認し、必要があれば設置個所の確認を行います。
4. ビルやマンションなどであれば居住者様の迷惑にならないよう動線を確保する対策などの確認を行います。
調査の重要性
事前調査・現地確認は建物の状況を確認し工事するうえでとても重要な作業です。
例えば、劣化状況がどの程度なのか、不具合がある個所や原因など実際に見なければわかりません。また、施主様自身では気が付かない場所も細部まで専門業者が見ることができます。
さらに、建物の形状も様々ですので、塗装が必要な部分や面積を確認しなければなりません。
図面や写真からだけではわからない建物の状況や立地を把握することで、的確な提案をすることができます。