雨漏りの要因と応急処置について
雨漏りの要因
雨漏りが発生する要因としてあげられるのは「経年劣化」「施工不良」「自然災害」の3つです。
経年劣化の場合、環境など状況によっても違いがありますが、15年から20年程で発生することが多くあります。自然災害は台風による暴風雨、地震によるひび割れなどの影響で建物が劣化し、破損部分からの雨漏りになる場合があります。
施工不良は施工業者による適正な工事が行われていなかった場合に雨漏りが発生する可能性があります。
雨漏り発生個所
屋根からの雨漏り
屋根から雨漏りする原因は、屋根材の破損、破れや施工不良、コーキングの劣化などが考えられます。ひび割れやズレからの隙間から雨水が浸入してきます。
また、建物に雨水が浸入しないようにするために雨仕舞を行いますが、施工方法で使用する板金が浮いてしまうこともあります。防水シートの劣化も要因の一つとなります。
その他、原因として雨樋の詰まりや破損、太陽光パネルなどの設置時に使用する釘やビスで屋根材に穴があいている場合も雨漏りにつながる可能性があります。
外壁からの雨漏り
外壁は外壁のひび割れやジョイント部分のコーキングの劣化が雨漏りの原因になります。
ひび割れは特に横方向のものが危険です。縦方向のひび割れは雨水が外壁を伝って下へ流れますが、横方向のひび割れは流れが止まってしまうので内部へ浸入しやすい状態となります。
また、コーキングは外壁のジョイント部分窓周りにも使用されているもので、ひび割れや劣化による隙間ができてしまうと雨水が浸入してしまいます。
その他、外壁と軒や庇などの結合部分の取り合いに隙間ができ、そこからの雨漏りも考えられます。
屋上やベランダからの雨漏り
屋上やベランダなどでは防水層の劣化により、破損した部分から雨漏りが発生します。
またドレン廻りの詰まりにより排水されない水が溢れだし、雨漏りにつながることも考えられます。ドレンの詰まりはゴミや枯れ葉を除去し、ドレン廻りに雑草が生えている場合は取り除くと改善されるでしょう。
雨漏りの応急処置
あくまでも応急処置ですので処置した後は必ず専門業者に見てもらうことは重要です。また、屋根など高所での作業は大変危険ですので十分に注意し、無理のない範囲で作業してください。
ブルーシートを使用
屋根から雨漏りしている場合はブルーシートを被せる方法で応急的な処置ができます。雨漏りは発生個所を特定させることが難しいので、大きめのブルーシートで全体的に覆うと良いです。
この際、ブルーシートが風で飛ばされないようにテープや重りで固定してください。
防水テープでの補強
防水テープは貼るだけで処置ができます。雨漏り箇所が判明している場合などに使用できます。
使用するときは密着性が失われないよう、雑巾などでしっかりと汚れや水分をふき取り、空気が入らないようにするのが重要になります。
コーキングで隙間を埋める
コーキングとは建物の隙間を埋めるときに使用する充填材です。雨漏り箇所に使用し雨水の浸入を防ぐことができますが、素人にはお勧めできる方法ではありません。
適切ではない個所を埋めてしまうと雨漏りの経路が変わる可能性が出てきてしまい、他の場所からの雨漏りする恐れがあります。また、隙間部分に埋めても、実際雨漏りの原因箇所は別のところにあると、建物を傷つけてしまうだけの作業になってしまいます。
雨漏り業者での修理が的確
雨漏りの専門業者
基本的に塗装業者、防水業者、板金業者などの外装を手掛けている業者が雨漏りを兼務して行っている場合の方が多いかと思います。
雨漏りの修理や調査方法は業者によって様々です。
当店では「散水調査」「赤外線調査」が主流になります。
浸入経路の特定、浸入経路を防ぐための該当箇所の補修や修繕工事をするため調査は重要になります。
雨漏りは原因箇所を特定するのがとても難しいです。素人判断で修理しても再度雨漏りが発生し、余計な費用がかかってしまうことがほとんどです。
目に見える部分だけを修理しても根本的な解決には至らず、建物を傷つけてしまいます。
例えば、外壁からの雨漏りと思っても、実際は屋根からの雨漏りという場合もありますし、原因も劣化によるものなのか、構造的な問題なのか様々なことが考えられます。
雨漏り修理はとても難しく、高所での作業となるととても危険ですので、専門業者に依頼し雨漏りの原因特定と、的確な処置をすることが建物を長く維持するためには大切になります。
まとめ
雨漏りが発生する場所は屋根だけではなく、外壁やサッシなどからも考えられます。原因も経年劣化や施工不良、自然災害などがあり、その判断はとても難しいです。
もし雨漏りが発生したら、専門業者にお願いしましょう。