屋根塗装・外壁塗装の高圧洗浄の必要性
屋根塗装・外壁塗装で行われる高圧洗浄は仕上がりにも大きくかかわる重要な作業です。
高圧洗浄が不足している面に塗装をすると、塗料の性能が発揮されないなどの施工不良が起こる可能性もあります。
高圧洗浄とは
建物は常に外気にさらされている状態ですので、チョーキングやコケ、藻などの様々な症状が発生します。
そのような状態に塗装しても、塗料が密着せず古い塗膜と一緒にすぐ剥がれてしまい塗料本来の耐用年数が発揮できなくなります。
高圧洗浄はこのようなことが起こらないように、塗装前に古い塗膜や汚れなどを洗い流し塗装面をきれいな状態にします。塗料と屋根や外壁の密着力を高める役目があるのです。
高圧洗浄は高圧洗浄機を使用し、水圧の高い水を噴射し続ける方法で行われます。使用する水は水道水と直接つないで水を出すわけでなく大きなバケツやタンクに水を溜め機会を使用し水を出します。
これは水道水と直接つないでも屋根・外壁の汚れを落とすのに必要な水圧が出ないためこのような方法を取ります。使用する高圧洗浄機は15Mpa~20Mpaと様々です。1Mpaは10㎏f/㎠となり1㎠にかかる最大の圧力を指します。
高圧洗浄の大まかな流れ
まず高圧洗浄を行う3~4日前に施主様にはもちろん、ご近所様に近隣のご挨拶として、塗装工事のご連絡と高圧洗浄を行う日にちをお伝えします。高圧洗浄を行う日は洗濯物にご注意いただくようお願いをしています。
1.外壁塗装の場合、足場が組みあがったら水圧での飛散や周囲の洗濯物などに注意し機械やホースをセッティングします。
2.屋根から洗い出し、下の方へと進んでいきます。この時内部に水が浸入しないようこまめにチェックをしていきます。
3.洗えるところすべてを洗浄していきます。窓やガラスなども洗い、養生テープの密着を高めます。
4.30坪の建物の屋根・壁・軒天・雨樋の内部・窓などを洗浄し約1日費やします。乾燥にもよりますが、洗浄のみで1日をかけていきます。サイディング外壁の場合シーリングの打ち替えが完了してから高圧洗浄の流れとなります。これはシーリングが破断したまま洗浄をしてしまうと雨漏りの原因になってしまう為です。
高圧洗浄機の種類
通常タイプ
扇もしくは円錐状に水を噴射するタイプで、高い水圧で汚れを落とすことができます。ただ通常タイプの高圧洗浄機では落としきれない汚れも出てきます。
トルネードタイプ
ノズルの先端が回るタイプで、通常タイプより威力があります。さらに水が飛散しにくいのが特徴ですが、注意点として水圧が高いため、操作を誤るとケガなどにつながる場合があります。
バイオ洗浄タイプ
バイオ洗浄タイプは洗浄前にバイオ洗浄液と呼ばれる液体を散布して汚れを浮き上がらせ洗い流す方法です。
水だけでは落としきれない頑固な汚れを落とすことができ、洗浄後はコケや藻が発生しにくい特徴があります。ただ、性能が優れている分費用は通常よりもかかります。
高圧洗浄の注意点
高圧洗浄ですべての汚れは落とせない
高圧洗浄は全ての汚れが落とせるわけではありません。
古い塗膜に浮きや剥がれが発生しているブブは高圧洗浄だけで落とすことが出来ない場合が多いため、そういった部分は高圧洗浄後に金属製のヘラを使用し手作業で除去します。
また、外壁材によっては高い水圧によるダメージを受けるものもあるので、その場合ブラシなどで洗浄します。
高圧洗浄で使用する水道代
一般的に高圧洗浄でかかる水道代は家主様のご負担となり、施工するご自宅の水道をお借りして作業を行います。
まとめ
高圧洗浄とは、塗料の密着性を高めるために塗装面をきれいにする目的があります。
屋根塗装・外壁塗装の際は重要な工程です。
高圧洗浄の重要性をしっかり把握し、施工時は塗装だけでなく塗装前の作業も適切に行われているかも確認しなければなりません。