塗装できない屋根材パミール
パミールは耐久年数前に欠損しボロボロになる屋根材です。パミールの不具合、劣化症状や修繕方法についてご紹介していきます。
パミール
パミールとは1996年～2008年にニチハが製造したスレート屋根で、施工時には耐久年数30年程度と説明していましたが、築7年ほどで劣化が起こり始め10年を超えたころになるとボロボロに剥がれてしまう特徴がある屋根材です。
メーカー保証は数年ですので、施工から10年経過後に劣化が生じても泣き寝入りするしかないということが少なくないのが現状です。
・ニチハはこの劣化を屋根材の不具合ではないと主張。下請け会社の釘の経年劣化と言い、現在も裁判を行っている状態です。
パミールの不具合と劣化症状
屋根材の先端が白っぽく
屋根材の先端が白っぽくなるのは、剥離する手前の状態で劣化の初期症状と言えます。放置すると層間剥離が始まる現象です。
層間剥離
層間剥離はパミールの特徴的な症状になります。ミルフィーユ状にパリパリと剥がれ、進行すると内部に雨水が浸入します。ひび割れや釘の腐食、雨漏りにも直結する原因です。
釘の腐食
パミールは専用の釘が使用されています。メッキ処理が薄いものが混入すると不具合が起き、層間剥離によって水が浸入してきた場合、腐食や錆びが起こりやすくなります。これが進行すると欠損になり無くなる現象が起こります。
屋根材のズレ
釘の腐食、欠損によってズレが起こり、放置すると落下や飛ばされるなどとても危険な状態になります。
ひび割れ
層間剥離が起こりパミールの内部に水が浸入すると、強度が落ちひび割れが発生しやすくなります。このまま放置してしまうとパミールが完全に割れ、屋根から落ちる危険性があります。
このような症状が見られた場合、物損や人身事故の可能性もでてしまいますので早急な対応が必要です。
パミールは塗装できない
塗装はできません
パミールは塗装しても塗装面ごと剥がれるので意味がなく、塗装できません。また、劣化が進行している場合には高圧洗浄の水圧に耐えきれないので、剥がれが起き余計劣化させることがあります。
リフォームの方法とは
パミールのリフォームは「カバー工法」または「葺き替え」を行います。
カバー工法は既存の屋根材から新しい屋根材を被せる工法です。屋根の下地に劣化がない場合に施工が可能で、金属屋根を採用することが多くあります。
葺き替えよりも施工費用は抑えられます。
葺き替えは既存屋根を撤去し新しい屋根を施工する工法です。下地が劣化している場合や、雨漏りが発生している場合には葺き替えは有効な工法になります。
パミールの確認方法
ご自宅の屋根にパミールが使用されているか確認する方法は、建築時の設計図や建築会社に問い合わせをしてみてください。または、屋根業者に実際に見てもらうことをお勧めします。
また、デザインによっても見分けることができ、屋根先が凸凹になる特徴があります。ただし屋根に上るのは大変危険ですので業者に頼むようにしましょう。
まとめ
パミールは劣化が進むと落下の危険性があります。物損事故や人身事故がおこる可能性がありますので早急な処置が必要です。
